INTERVIEW スタッフインタビュー
共に歩み、
葛藤を乗り越えられる
セラピストとして。
長谷川羽曳野学園・セラピスト/2021年入職
布引 勇介 Yusuke Nunobiki

仕事の内容を教えてください
遊びと対話で心の成長を支えるセラピー
セラピストとして、児童心理治療施設で生活をしている子どもたちの心理治療をしています。例えば、絵を描いたり、おもちゃ遊びや対話を通して、目の前の子どもが抱える悩みを受け止め、距離感や関わり方などを模索し、一緒に乗り越えていく作業を行っています。
対象は小学1年生から高校3年生までの幅広い年齢層の子どもです。さらに発達の凸凹や個々によって特性もさまざまなので、目の前の子どもの個性を尊重した遊び方の提案を心がけています。
また、指導員や保育士といったほかの先生との共有のために担当する子どもの様子を記録に残したり、係活動として施設の様子を伝える広報業務にも取り組んでいます。

みおつくし福祉会に入職を決めたきっかけは?
セラピストとして、子どもと共に成長を
私自身も子どもと関わる環境の多い日常で育ちました。いろんな境遇のある子どもたちとの生活を通し、自分自身も一緒に成長していくことにやりがいを感じていた経験を糧に、一人でも多くの子どもたちの成長を今後も支えていきたいという思いがあり、この道を選びました。
大学4年間のカリキュラムを通じて公認心理師の資格を取得し、その後は大学院を卒業して臨床心理士の資格を取得。就職活動時に、1つ上の先輩が勤務していたみおつくし福祉会に興味を持ち、2カ所の施設を見学させてもらいました。子どもたちの生活空間やセラピー空間を見させてもらい、職員の雰囲気や施設の環境に魅かれ、また働く中で自身も成長できそうな可能性を感じたことが、この場所で働く決め手となりました。

今、挑戦していることは?
勉強会を通して切磋琢磨を
長谷川羽曳野学園の独自の強みとして、6人のセラピストが所属しています。今年から始まった新たな取り組みに、このセラピスト6人で時期を決め、実際の仕事内容や子どもに関わるテーマを掲げた勉強会を開催しています。
例えば、愛着やトラウマといったあらゆる障害について、どのセラピストも知っておくべき知識を発題するということで、勉強のし直しから行っています。普段は前に立って発信する機会もなかなかないですし、何よりも専門的な知識を勉強してきた先生に向けての発表ということでとても大きな挑戦ですが、新たな知識として持ち帰ってもらえるよう努めています。また、私自身も専門的知識を深めることで、今後より質の高い支援につなげていけるよう頑張っています。

この仕事の魅力は?
共に歩み、葛藤を乗り越えられるセラピストとして
子どもが入所する施設で働くことは、間近で成長を感じられるのが大きな魅力です。一時的な支援のみでなく、学校での様子や日常生活の姿がよく見えるからこそ、ほんの些細な成長を日々リアルタイムで見届けることができます。もちろん、最初のうちは「楽しい」と感じていたセラピーも、心の課題が表れ、向き合いたくない一面に向き合うべきタイミングがきます。そんな時には、抵抗感や拒否を示す子どももいますし、そんな姿に私自身が傷つくこともあります。
一緒に悩み、時には互いに涙を流しながらも、顔すら見てくれなかった子どもが正面向かって本音を話してくれた時には、大きく心を動かされたこともありました。苦しみを乗り越えるステップが必要な時期もありますが、一緒に乗り越えてこそ、真の意味で成長に寄り添える。そんな支援が実現できる魅力がこの仕事にはあります。

入職を考えている方へのメッセージ
職種を超えた支援を実現できる場所
施設で働く強みは、子どものリアルな成長を見届けられる点に尽きると思います。子どもたちのことをより知れるポイントがあるからこそ、知り得る部分、支援できることが増えます。また、事務所で子どもの話題が出た時には、いろんな情報の与え合いで話が巡り、知らない視点を多く得られる風通しの良い環境が整っています。いろんな職種の先生との話し合いを交わしながら、悩みを共有しながら向上していける、子どもだけでなく自分自身が成長を目指せる環境を、ぜひ見学しにきてください。

ある日のスケジュール
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10:00
出勤
記録を確認し、子どもの様子や状況を把握しています。
メールの確認など事務作業も行います。 -
子どもの様子確認や情報共有
記録で気になった子どもの様子を直接各フロアに行き確認したり、
午後のセラピーに向け、必要な共有があればこの時間で行ったりします。 -
12:00
昼食
調理員の方々に作って頂いた給食を頂きます。
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13:00
セラピーの記録整理や係活動
担当する子どものセラピー内容の記録を整理したり、担当している広報係の活動、学園の様子や広報誌の編集作業などを行っています。
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14:30
セラピー
学校から帰宅する子どもたちのセラピーを行います。子どもの年齢や発達の度合いに応じ、3部屋あるセラピールームの使用部屋を決め、組まれたスケジュールに沿って1回50分のセッションを行います。
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セラピーの記録や情報共有
セラピー終了後、記録を行います。セラピーでの様子を必要に応じて各フロアの職員に情報共有することもあります。
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18:15
退勤
INTERVIEW